『ポエド』(原題:PO’ed)は、エイリアンに占拠された宇宙船から脱出するため、たった一人生き残った「コック(料理人)」が立ち向かう、クレイジーかつ下品なファーストパーソン・シューティング(FPS)。1996年8月23日にココナッツジャパンエンターテイメントからPlayStationで発売されました。
本作の最大の特徴は、主人公が屈強な兵士ではなく、ただの料理人「Ox」である点です。そのため、初期装備はなんと「フライパン」。襲い来るグロテスクなエイリアンたちを、カンカンと小気味よい音を立てて殴り倒すシュールな光景が展開されます。ステージが進むと、肉切り包丁や電動ドリル、火炎放射器といった凶悪な(調理?)器具を入手できますが、敵のデザインも「歩くお尻」や「岩を投げる鬼」など、生理的嫌悪感と笑いを同時に誘う奇抜なものばかりです。
一見するとイロモノのバカゲーですが、FPSとしての作り込みは意外にも本格的です。3DO版をオリジナルとする本作は、『DOOM』全盛期において、いち早く「ジェットパック」による空中移動を導入しており、高低差のある立体的な3Dマップを自由に飛び回る浮遊感が楽しめます。2024年には『PO’ed: Definitive Edition』として現行機向けのリマスター版も発表されるなど、その強烈な個性は時を超えて一部の熱狂的なファンに愛され続けています。
本作を開発したAny Channelは、3DO市場を中心に活動したアメリカのデベロッパーです。本作は元々3DO用ソフトとして1995年に発売され、その高い技術力と変態的なセンスで話題となりました。日本での発売元であるココナッツジャパンは、パチンコゲームだけでなく、こうしたアクの強い洋ゲーのローカライズも積極的に行っており、日本のゲーマーに「洋ゲーの洗礼」を浴びせた功績(?)は大きいと言えます。













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