『ネオ・プラネット』は、1996年にマップジャパンからPlayStation向けに発売された惑星開発シミュレーションゲームです。地球環境の悪化を背景に、プレイヤーは民間財団の代表として「ネオプラネット計画(NP計画)」を推進し、移住可能な惑星を開拓して第二の地球を築き上げます。2013年にはゲームアーカイブスで配信され、環境保護と文明発展のバランスを問うテーマ性が再評価されました。
プレイヤーは、5つの惑星に対して50年間の開拓を行い、資源の採掘や都市の建設を通じて文明を発展させます。マップはシムシティ2000風のクオータービューで描かれ、空港を中心に街が広がっていきます。地下資源の発見や生物の保護、観光地の開発など、多岐にわたる要素が絡み合い、都市計画と環境管理の両立が求められます。汚染が進むと砂漠化や気候変動が発生し、最悪の場合は人類が住めない惑星となってしまいます。
各惑星には独自の生態系が存在し、草食獣や害獣の個体数を調整しながら生物資源を保護する必要があります。DNA培養による繁殖や保護区の設置、密猟の監視など、環境保護の手段も多彩です。プロジェクトへの資金投入によって特殊施設が建設可能となり、戦略的な選択がゲームの進行に影響を与えます。エンディングはマルチ方式で、条件達成度に応じて分岐します。
PlayStation版はマウス対応で、細かな操作が快適に行える設計が施されています。クラシック音楽をアレンジしたBGMや矢島正明によるナレーションが世界観を引き立て、文明と自然の共存を描く本作は、教育的な視点も含んだ異色のシミュレーションとして記憶に残る一本です。
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