『EPSシリーズ』は、当時アンティノスレコードに所属していた新人女性タレントをフィーチャーした、新感覚のデジタル写真集兼音楽ソフト。1996年6月21日に全5タイトルがPlayStationで同時発売されました。
本シリーズは、小室哲哉氏がプロデュースする音楽レーベル「アンティノスレコード(Antinos Records)」が、所属タレントのプロモーションの一環として展開したマルチメディア作品です。Vol.1からVol.5まで、それぞれ異なるタレント(森川友紀子、仲間由紀恵、角田智美、山本ともあ、水谷純子)を単独で取り上げています。ゲーム的な操作要素はほとんどなく、収録されたオリジナル楽曲のPV(プロモーションビデオ)を鑑賞したり、200枚以上に及ぶ高画質な静止画データを閲覧したりすることが主な目的となります。
最大の特徴は「ビデオクリップ編集機能」です。ユーザーは収録されている映像素材や音楽を自由に組み合わせ、自分だけのオリジナルPVを作成・保存することができます。特にVol.2の仲間由紀恵さんは、後に国民的女優となる彼女のアイドル時代の貴重な姿(デビュー曲『MOONLIGHT to DAYBREAK』など)が収められており、資料的価値の高い一本として知られています。PlayStationというハードウェアを「再生専用機」としてではなく、ファンとのインタラクティブな交流ツールとして活用しようとした、90年代半ばの芸能界とゲーム業界の接近を象徴するシリーズです。
EPSシリーズVOL.1 森川友紀子
EPSシリーズVOL.2 仲間由紀恵
EPSシリーズVOL.3 角田智美
EPSシリーズVOL.4 山本ともあ
EPSシリーズVOL.5 水谷純子
本シリーズの発行元であるアンティノスレコードは、1994年にソニー・ミュージックエンタテインメント傘下で設立され、小室哲哉氏のプロデュース楽曲を中心に多くのヒット作を送り出しました。本シリーズに登場する5名は、当時同レーベルが推していた「アンティノスガールズ」的な立ち位置の新人たちです。中でもVol.2の仲間由紀恵さんは、この時期にアニメ『機動戦艦ナデシコ』の声優や、映画『友子の場合』での主演などを務めており、女優として開花する直前の初々しい姿が記録されています。













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