『SDガンダム三国伝 BraveBattleWarriors 真三璃紗大戦』は、2010年12月2日にバンダイナムコゲームスからニンテンドーDS向けに発売されたアクションゲームで、開発はランカースが担当しました。TVアニメ『SDガンダム三国伝 BraveBattleWarriors』をベースにした初のゲーム化作品であり、BB戦士20周年記念企画の一環として制作されました。

本作は、中国の歴史小説『三国志演義』をモチーフに、歴代ガンダムシリーズのモビルスーツたちが武将として登場する「三璃紗(ミリシャ)」という架空の大陸を舞台に展開されます。プレイヤーはアニメに登場する40体以上の武将キャラクターから最大3体を選んでチームを編成し、各ステージで敵軍と戦う「合戦演武アクション」を繰り広げます。操作キャラは戦闘中にリアルタイムで切り替え可能で、連携攻撃や必殺技を駆使して戦況を打開していく構成です。

ゲームモードは、アニメ本編のストーリーを追体験する「シナリオモード」、自由な編成で挑戦できる「フリーミッションモード」、最大301人の敵を相手にする「項羽の乱モード」、そして2〜4人で対戦可能な「国取り札合戦(カードゲーム)」など、多彩な内容が用意されています。特に「項羽の乱モード」では、ゲームオリジナルキャラクターである項羽ターンXや劉邦劉備ガンダムが登場し、三国伝の時代から400年前の伝説的戦いが描かれます。

戦闘は3Dアクション形式で、武将ごとに装備可能な武器種(両手剣・片手剣・槍・格闘)や技心攻撃(スキル)が異なり、装備や技の組み合わせによって戦術が大きく変化します。また、敵の攻撃をタイミングよく回避する「心眼」や、必殺技によるピヨり(スタン)効果など、アクション性の高い要素も盛り込まれています。

演出面では、アニメと同じ声優陣によるフルボイス、2画面を活かした巨大ボス戦、特殊演出付きの必殺技などが実装されており、ファン向けのサービス精神に富んだ構成です。さらに、期間限定生産の「超限定版ガンプラBOX」には、ゲームオリジナルの「真 項羽ターンX VS 劉邦 劉備ガンダム コンパチブルキット」が同梱され、プラモデルファンからも注目を集めました。

ただし、ミニゲームの難易度や一部バグ、装備収集の煩雑さなど、ゲームバランス面では粗さも指摘されています。それでも、三国伝の世界観を忠実に再現し、アニメと連動した構成で展開される本作は、シリーズファンにとって貴重な一本といえるでしょう。