『スーパーロボット大戦L』は、2010年にニンテンドーDS向けに発売されたシミュレーションRPGであり、携帯機スパロボシリーズの中でも特に“絆”をテーマに据えた作品です。タイトルの「L」は「Link(リンク)」を意味し、異なる世界や作品をつなぐ“絆”の象徴として物語全体に深く関わっていきます。

本作では、『マクロスF』『鉄のラインバレル』『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』『戦え!!イクサー1』『冒険!イクサー3』『獣装機攻ダンクーガ ノヴァ』といったシリーズ初参戦作品を含む全17作品が登場。特に『マクロスF』と『鉄のラインバレル』はストーリーの中心を担い、原作の展開を大胆にアレンジしながらも、原作ファンを唸らせるクロスオーバーが展開されます。

ゲームシステム面では、前作『K』から改良された「パートナーバトルシステム」が導入され、2機のユニットを1組として運用する戦術性が強化されました。また、機体ごとに設定された「機体ボーナス」や、個別攻撃・援護防御の仕様変更など、戦略の幅が広がる要素が多数盛り込まれています。

オリジナルキャラクターとしては、主人公・南雲一鷹とアンドロイドのアリスが搭乗する「ラッシュバード」、そしてライバルである悠凪・グライフとハルノが操る「ストレイバード」が登場。彼らの関係性や成長、そして世界の命運をかけた戦いが、プレイヤーの心を強く揺さぶります。

『スーパーロボット大戦L』は、シリーズの伝統を受け継ぎながらも、新たな挑戦と演出で携帯機スパロボの集大成とも言える完成度を誇る一作です。