『アイテムゲッター 〜僕らの科学と魔法の関係〜』は、剣や魔法で魔王を倒すのではなく、ひたすら物を集めて世界を救うという、異色のコンセプトを掲げた魔法科学アドベンチャーRPG。2009年08月06日に5pb.からニンテンドーDSで発売されました。物語は、現代の少年少女であるピケ、エリス、リットの3人が、突如として魔法世界「アフィリア」に召喚されるところから始まります。携帯電話や携帯ゲーム機といった現代のガジェットを持ち込んだ彼らは、その未知のテクノロジーを「魔法」と勘違いされ、伝説の魔法使いとして崇められながら、元の世界へ帰るための冒険を繰り広げます。

魔物との戦闘において「敵を殺さない」という平和的なシステムが採用されています。フィールドで遭遇する魔物たちは、倒すべき敵ではなく、交渉相手やアイテムの提供者として描かれます。プレイヤーは彼らの欲しがるアイテムを渡したり、特定の条件を満たして喜ばせたりすることで、新たな素材や情報を入手します。集めた素材は、タッチペンで魔法文字(アフィリア文字)を描くことで発動する「錬金術」によって、新たなアイテムへと加工されます。1000種類以上にも及ぶ膨大なアイテムを収集・生成し、図鑑を埋めていくコレクター精神を刺激するゲームデザインが構築されています。

特筆すべきは、プレイヤー自身がドット絵を描いてオリジナルのアイテムを作成できる「ベルヌアイテム」システムです。描いたアイテムは実際にゲーム内で使用したり、通信機能を使って友人と交換したりすることが可能で、世界に一つだけの装備を生み出す楽しみがあります。また、本作は「アフィリア・サーガ(現・純情のアフィリア)」などのアイドルプロジェクトと世界観を共有しており、田中真弓氏や能登麻美子氏といった豪華声優陣によるフルボイス演出(パートボイス含む)や、科学と魔法が融合した独特のファンタジー設定が、賑やかで明るい冒険譚を彩っています。

開発・発売元の5pb.(現MAGES.)は、『シュタインズ・ゲート』などの科学アドベンチャーシリーズで知られるメーカーですが、本作のような女児向け・一般向けRPGも手掛けていました。本作の舞台である「アフィリア」は、コンセプトカフェやアイドルユニットとして多角的に展開されています。魔法と科学が混在する世界観や、アイテム収集の楽しさに興味を持った方は、ファンタジー世界での物作りをテーマにした小説や、錬金術の歴史を解説した書籍などを読むことで、本作のアイデアの源流にある知的なワクワク感をより深く味わうことができるでしょう。

錬金術の歴史 (関連書籍)

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