『パワプロクンポケット11』は、2008年12月18日にコナミからニンテンドーDS向けに発売された野球バラエティゲームで、パワポケシリーズ第11作目です。前作『10』のシステムをベースにしつつ、試合中心で選手を育成する新モード「グッピー」の追加や、Wi-Fi対戦の強化など、シリーズ後期の転換点となる作品です。

本作のサクセスモードは3本立てで、表サクセスは「新球団ナマーズ編」、裏サクセスは「怪奇!ハタ人間編」、そして新モード「グッピー」が収録されています。表サクセスでは、ジャジメントグループが設立した新球団「ナマーズ」に入団した主人公が、魔人にかけられた呪いを解くため、3年間で「1軍昇格」「年俸5000万円」「チーム優勝」という無理難題に挑むという、シリーズ屈指のシリアスかつ熱血なストーリーが展開されます。過去作のキャラクターも多数登場し、シリーズファンにはたまらない構成です。

裏サクセス「怪奇!ハタ人間編」は、学園パニックホラー風のRPGで、宇宙人に支配された街から仲間とともに脱出を目指すサバイバル要素の強い内容です。探索・戦闘・合成・仲間集めといった要素が詰め込まれ、2章構成で長期的に楽しめる作りになっています。

新モード「グッピー」は、試合を通じて選手を育成する形式で、従来のイベント中心の育成とは異なるテンポの良さが特徴です。試合での活躍がそのまま能力に反映されるため、アクション野球の腕前が問われるモードでもあります。

また、Wi-Fi対戦では「スタンダード」「プロ」「エキスパート」の3形式が用意され、育成選手やプロ選手を使った全国対戦が可能でした(※サービスは2014年に終了)。実況や試合演出も強化され、3Dグラフィックによる臨場感あるプレイが楽しめます。

2008年のプロ野球では、セ・リーグは読売ジャイアンツがリーグ優勝、パ・リーグは埼玉西武ライオンズが制覇し、日本シリーズでは西武が巨人を破って日本一に輝きました。これらの選手データは本作にも反映されており、Wi-Fi経由でNPB12球団の最新データをダウンロードすることが可能でした。