『くまたんち』は、擬人化された動物たちが暮らす不思議な動物園を舞台に、マスコットキャラクターであるクマの少女「くまたん」と共同生活を送る育成シミュレーションゲームです。2008年9月25日にディンプルからニンテンドーDSで発売されました。『オーディンスフィア』や『朧村正』などで知られるヴァニラウェアが開発を担当しており、同社所属のデザイナー・シガタケ氏が手掛けた愛らしいキャラクターと、職人芸とも言える緻密な2Dドット絵アニメーションが最大の特徴です。プレイヤーは動物園の飼育員となり、2週間という限られた期間の中で、くまたんの世話をしながら彼女を立派なマスコットへと育て上げます。
ゲーム内の時間は現実世界の時計と完全にリンクしており、プレイヤーが起動した時間帯によってくまたんの行動が変化します。朝は起こしてご飯を食べさせ、昼は動物園での「芸」を練習させたり観客に披露したりし、夜はお風呂に入れたり部屋の掃除をしたりします。タッチペンを使ってくまたんの頭をなでて褒めたり、時にはデコピンをして叱ったりと、直接的なスキンシップを通じて信頼関係を築いていきます。また、稼いだお金で家具や衣装を購入し、殺風景な地下室を自分好みの部屋にリフォームすることも、くまたんの機嫌を良くするための重要な仕事です。
ヴァニラウェア作品特有の「ぬるぬると動く」ドット絵は本作でも健在で、食事を頬張る仕草や、布団で丸まって眠る姿など、生活の何気ないワンシーンが驚くほど滑らかに描写されています。その可愛らしさは圧倒的ですが、リアルタイム連動システムゆえに、夜遅くにしかゲームを起動できない社会人は「寝ている姿しか見られない」というジレンマに陥ることもあります。また、2週間という短いサイクルを繰り返すシステムや、エンディングの分岐条件など、育成ゲームとしてのシビアな側面も持ち合わせていますが、手のかかる子供を育てるような苦労と愛おしさを同時に味わえる良作です。
ゲームの中でくまたんとの生活を楽しんだ後は、現実の部屋にも温かみのある友人を招き入れてみてはいかがでしょうか。ドイツのシュタイフ社などが手掛ける本格的なテディベアは、職人の手作業で作られた確かな存在感と、年月を経ても変わらない愛くるしさを持っています。ソファやベッドサイドに座らせておくだけで、部屋の空気が優しくなる一生のパートナーです。













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