『アパシー 〜鳴神学園都市伝説探偵局〜』は、2007年にニンテンドーDS向けに発売された学園ミステリーアドベンチャーゲームです。プレイヤーは鳴神学園に入学した主人公・賽臥隆恭となり、都市伝説にまつわる事件の真相を追いながら、学園内で起こる怪異と人間関係に巻き込まれていきます。主人公は右目に「天眼」と呼ばれる特殊能力を持ち、善悪を見抜く力を使って選択肢を判断する構成となっています。

ゲームはサウンドノベル形式で進行し、21本の短編シナリオが収録されています。メインシナリオは3本のみで、残りは都市伝説を題材とした読み切り形式のエピソードで構成されています。選択肢によって物語が分岐し、妖怪の出現や噂話として処理されるなど、結末は多様です。ただし、既読スキップ機能が未実装であるなど、周回プレイに不便な仕様が指摘されています。

登場人物は白黒のCGで描かれ、雰囲気作りに重点が置かれています。エンディングテーマ「symmetric blue」は園崎未恵が歌唱を担当しており、演出面では一定の評価を受けています。シリーズとしては『学校であった怖い話』の流れを汲む作品であり、同人展開を含む「アパシー」シリーズの商業初作品として位置づけられています。