『こころが目覚める男たちの塗り絵DS 〜タミヤボックスアート〜』は、模型ファンの心を震わせたプラモデルのパッケージ画を自らの手で彩る、硬派なぬりえシミュレーション。2007年4月26日にアーテインからニンテンドーDSで発売され、先行して展開された「大人の塗り絵」シリーズの中でも、男性の収集欲と創造性を強く刺激する新機軸のソフトとして登場しました。

本作の題材となるのは、世界的な模型メーカー「タミヤ」が誇る膨大な製品群の顔となった「ボックスアート」です。高荷義之氏をはじめとする巨匠たちが手がけた、重厚な戦車、優雅な戦闘機、そして疾走感あふれるF1マシンといった名作イラストを、ニンテンドーDSのタッチパネル上で再現できます。単なる塗り絵の枠を超え、ミリタリーやメカニックへの情熱を再燃させるノスタルジックな体験が本作の核となっています。

描画システムには、模型製作の工程を彷彿とさせる多彩なツールが用意されています。広い面積を均一に塗る「エアーブラシ」や、金属の質感を出す「ぼかし」、筆のタッチを活かす「油彩筆」など、デジタルならではの利便性とアナログ的な重厚感を両立できる設計です。さらに、実物のプラモデル製作でも用いられる「マスキング」機能が搭載されており、細かい塗り分けも直感的な操作で行うことが可能です。

収録されている下絵は50点を超え、それぞれの機体や車両に関する解説テキストも充実しています。完成した作品は自分だけの「マイギャラリー」に展示できるほか、DSの通信機能を利用して他のプレイヤーに自分の作品を披露する「作品公開モード」も搭載されました。彩色を進めるごとに少しずつディテールが浮かび上がる感覚は、まるで実際に模型を組み立て、塗装を施していく過程のような深い没入感を与えてくれます。

作業中は勇そうかつ落ち着いたBGMが流れ、書斎で趣味に没頭するような空間を演出します。ズーム機能によってリベットやパネルラインのひとつひとつまで丁寧に塗り込むことができ、時間を忘れて細部にこだわる「職人的な楽しみ」を味わえます。かつて模型作りに熱中した世代から、戦記物やメカニックを愛する若い世代まで、創造の喜びを再び呼び覚ますクリエイティブな一冊です。

『こころが目覚める男たちの塗り絵DS 〜タミヤボックスアート〜』は、模型メーカー・タミヤが1960年代より展開してきたプラモデルのパッケージ画(ボックスアート)を題材にしています。これらの絵画は、製品の構造や背景にある歴史的ドラマを一枚のキャンバスに凝縮した芸術性の高い作品群として、世界中のコレクターに愛されています。

タミヤ ボックスアート