『unENDing Bloody Call』(アンエンディング ブラッディ コール)は、人間と「半綺(はんき)」と呼ばれる異形の存在が暗躍する街を舞台にした、ダークファンタジー恋愛アドベンチャー。ごく普通の生活を送っていた主人公はある日突然、未知の怪物に襲撃される。絶体絶命の窮地を救ったのは、街の裏社会を牛耳る武闘派組織「ファング」の青年たちだった。主人公の身に宿る特別な「血」を巡り、彼女はファングと対立組織「ネデ」による血で血を洗う苛烈な抗争の渦中へと呑み込まれていく。
ゲームはテキストを読み進め、緊迫した状況下で提示される選択肢によって物語が分岐していくシステム。戦いと隣り合わせの極限状態において、誰を信じ、誰に背中を預けるのかをプレイヤー自身の決断で選び取っていく。主人公はただ護られるだけの存在に留まらず、自らの意志で過酷な戦場に立ち、傷つきながらも彼らと共に凄惨な運命に立ち向かう。銃弾と異能が飛び交う殺伐とした世界の中で、互いの孤独を埋めるように少しずつ心を通わせていく過程が重厚なテキストで描写される。
本作はPC向けタイトルに大幅な追加要素を加えた移植版であり、過酷な宿命を背負う男たちの信念の衝突や、裏切りと犠牲が伴う容赦のないシナリオ展開がプレイヤーの心を激しく揺さぶる。敵対するネデの幹部と禁断の絆を深めるルートや、血塗られた抗争の果てに待つ絶望的な結末など、一筋縄ではいかないダークな恋愛模様が展開。死が隣り合わせの状況下だからこそ一際輝く、命懸けの愛と痛烈なカタルシスを味わうことができる。
現代社会の裏側に潜むマフィア的な抗争劇と、異能力バトルを融合させた血生臭い世界観が本作の核。PCゲームブランド「icingCandy」の作品として誕生した本作は、乙女ゲームの枠組みでありながら流血表現や残酷な死の描写を厭わないハードなシナリオが大きな反響を呼んだ。架空の街を舞台に、組織の掟に縛られる者、復讐に身を焦がす者、そして狂気に囚われた者たちの思惑が複雑に絡み合う群像劇としての側面も強い。本編の重苦しい展開を補完するドラマCDやキャラクターソングといったメディア展開も行われ、退廃的な世界観に魅了されたファンから根強い支持を獲得した。













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