巨大都市「メトロポリス」を舞台に、異能の力を持つ少年たちが運命に翻弄される姿を描いた『Black Robinia -ブラック ロビニア-』。2011年2月24日にブロッコリーからPlayStation Portable向けに発売された本作は、Production I.Gによる企画協力や、漫画家・河原和音氏をキャラクター原案に迎えた豪華な布陣で注目を集めたアドベンチャーゲームです。

ゲームは、街を探索して情報を集めるアドベンチャーパートと、タイミングよくボタンを入力するバトルパートで構成。特殊能力「ロビニア」を巡る陰謀や、仲間との信頼関係を試されるシビアな選択が物語の軸となります。しかし、実際のプレイフィールについては、頻発するバグや読み込み時間の長さ、セーブデータに関する致命的な不具合など、技術面での完成度の低さがプレイヤーの間で大きな課題として挙げられました。

物語自体はダークで硬派なノワール調の魅力を備えていますが、システム周りのレスポンスの悪さや、説明不足なゲーム展開が没入感を削いでしまう実態があります。豪華なビジュアルや設定に期待して手に取ったファンからは、そのポテンシャルを活かしきれなかった作り込みの甘さに対して、厳しい評価が下されることも少なくない作品です。

本作の舞台、メトロポリスの風景は、繁栄の影で犯罪が渦巻く冷たく乾いた質感で描かれています。河原和音氏の手によるキャラクターたちは、そんな過酷な街で生き抜く強さと脆さを併せ持っており、彼らが織り成す群像劇は本来、非常に読み応えのあるものです。ネオ・ノワールを彷彿とさせる設定や、Production I.Gらしい緻密な世界構築は、ビジュアル面においてこの作品のアイデンティティを支えています。

ゲーム内で描ききれなかったスタイリッシュな世界観や、キャラクターたちの美麗な造形をじっくり堪能するために、関連する画集や設定資料、あるいは作品の雰囲気に近いノワール小説などをチェックしてみてはいかがでしょうか。当時の開発背景やイラストを紙媒体で振り返ることで、不具合に悩まされることなく、本来意図されていたはずの物語の深みを感じ取れるはずです。作品の持つ硬派なロマンを補完するためのアイテムをぜひご覧ください。

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