Article 2025/4/23
【PS4】The Unfinished Swan
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『The Unfinished Swan』は、Giant SparrowとSIEサンタモニカスタジオが開発したファーストパーソン・アクションアドベンチャーゲームです。2012年12月13日にPlayStation 3向けに発売され、2014年10月23日にPlayStation Vita版とPlayStation 4版が、2020年9月11日にはPC版、iOS版およびiPadOS版が順次リリースされました。ゲームは4章から構成されており、それぞれ異なるゲーム性や世界観が展開されます。
第1章「庭園」では、ゲーム開始時に白一色の画面が表示され、プレイヤーは黒いインクを投げることで周囲の環境を認識できるようになります。このインクを用いて、白鳥の足跡を目印に進むことが求められ、探索を進めます。第2章「未完成の帝国」では、水を与えてツタを育てることで壁を登るなどの新たなメカニズムが導入され、第3章「夜」では光る球体を操作しながら暗闇を進むなど、各章ごとに特徴的な遊び方が用意されています。第4章「王様の夢」では、白い世界の奥に潜む王様の像や、その背後にある物語が描かれます。
ゲームの開発は2008年に学生プロジェクトとして始まりました。クリエイティブディレクターのイアン・ダラスは、ゲームデザインを学んでいた大学院生の頃に、絵の具を投げることで世界を探索できるというコンセプトを思いつきました。このアイデアを半年ほどかけて発展させ、より完成度の高い作品へと仕上げたと語っています。制作過程では、『不思議の国のアリス』や『おおきな木』などの書籍、ジム・ヘンソン監督の『ラビリンス/魔王の迷宮』や『ダーククリスタル』などの映画を参考にしたと説明されています。
物語の主人公は10歳の少年モンローで、亡き母親が遺した300枚以上の未完成の絵の中から、母親が特に気に入っていた白鳥の絵を選び、施設に収容されます。ある夜、モンローは白鳥の足跡を見つけ、母親が遺した銀色の絵筆を使って小さな扉へと向かいます。扉を開けると白一色の世界が広がり、モンローは絵筆で色を塗りながら進み、王様の絵を発見します。そこでは、白い世界がかつて王様が作り出した王国だったことを知り、巨大な白鳥の存在を学び、その足跡を追うようになります。
物語の進行中には、気球から落下したり、夜の森で危険な生物に襲われたりするなど、さまざまな困難が待ち受けます。モンローはこれらの挑戦を乗り越え、巨大な要塞のような王様の像に到達します。像の頂上にたどり着いたモンローは、王様と対面し、白い庭が黒く塗りつぶされる夢や、王国が壊れる夢の話を聞きます。王様はモンローに「父親より成功した男」と呼ばれる日を願っていると伝え、自らの絵筆を託します。その夜、モンローは母親が喜ぶであろう首がつながった白鳥とその子供を描いた完成された絵を制作するのです。
この作品は、英国アカデミー賞ゲーム部門(2013年)で「デビュー作品賞」「イノベーション賞」を受賞し、日本ゲーム大賞2013で「ゲームデザイナーズ大賞」にも選出されました。開発チームが想いを込めた世界観と、独自のゲーム性が評価された結果です。各章ごとの遊び方や、物語の展開は、プレイヤーに新たな体験を提供するための工夫が施されています。