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2026/3/28

【3DS】ハローキティとまほうのエプロン リズムクッキング♪

【3DS】ハローキティとまほうのエプロン リズムクッキング♪
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ゲーム情報

タイトルハローキティとまほうのエプロン リズムクッキング♪
ジャンルお料理リズムアクション
パブリッシャーエクサム
発売日2013年12月12日
対応ハードニンテンドー3DS
レーティングCERO A
特徴女児向けのサンリオキャラクターゲームでありながら、格闘ゲーム開発会社の持ちネタとも言えるコマンド入力と自社キャラの乱入が実装されている特異なタイトル。マイナーキャラクターの解説不足や、タイマーによる強制終了処理など、システム面での唐突な仕様が実機上で確認できる。
『ハローキティとまほうのエプロン リズムクッキング♪』は、サンリオの看板キャラクターであるハローキティをはじめ、マイメロディやポムポムプリンといったキャラクターたちが集う「エプロンタウン」を舞台にしたリズムアクションゲームである。プレイヤーは自身の分身となるアバターを作成し、サンリオのキャラクターたちと共にお料理をテーマにしたリズムゲームをこなしていく。しかし、女児向けのキャラクターゲームというパッケージングの裏には、開発を担当したエクサムの特異な仕様が多数組み込まれている。
具体的な不満点として当時のプレイヤーから指摘されたのは、収集要素であるキャラクターカードの不親切な仕様である。「ザ・ラナバウツ」といった、現在では知名度が低い過去のマイナーなサンリオキャラクターも多数収録されているが、カードには名前と絵柄が記載されているだけで、キャラクターのプロフィールや説明文が一切存在しない。プレイヤーは詳細が全く分からないキャラクターの画像を、ただのコレクションアイテムとして無機質に集め続ける作業を要求される。
さらに、女児向けゲームとしての前提を揺るがす特異な仕様が、隠しコマンドによる他作品からの乱入である。エプロンタウンの中心部で「LRボタンを押しながら右、左、下、右、A、B」という格闘ゲームのようなコマンドを入力すると、突如として同社の美少女格闘ゲーム『アルカナハート』の愛乃はぁとなどのキャラクターがプレイアブルとして出現する。サンリオのデフォルメされた世界観の中に、頭身の異なる格闘ゲームのキャラクターが介入し、キティたちと一緒に食材を調理するというシュールレアリスムの光景が実機上で展開される。また、幼児への配慮として実装された「遊ぶ時間を決める」タイマー機能は、設定した時間が経過すると、リズムゲームの途中であっても問答無用で強制セーブされゲームが終了するという、進行を物理的に切断する仕様として稼働している。
ハローキティを中心とするサンリオのキャラクター群は、1970年代から現在に至るまで女児向けファンシーIPの頂点に君臨し続けている。本作は、ゲームセンターで稼働していた幼児向けのトレーディングカード筐体『ハローキティとまほうのエプロン』をニンテンドー3DS向けに移植・アレンジした作品である。しかし、開発を担当したエクサムは、本来『アルカナハート』などの2D対戦型格闘ゲームを主力とするメーカーであった。
「サンリオキャラクターがお料理をする」という本来なら平和な企画に対し、エクサムはアーケード版の時点から自社の格闘ゲームキャラクターをゲスト参戦させるという特異なクロスオーバーを実行していた。その文脈がそのまま家庭用ハードである3DS版にも持ち込まれた結果、「コマンド入力で乱入する美少女格闘家」という、ターゲット層の女児の理解を完全に置き去りにした仕様が実装された。世界的に著名なIPを利用しながら、開発元の内輪ネタと、説明文のないマイナーキャラクターの画像を強引にパッケージングした事実は、版権ゲームにおける世界観の管理が開発側の都合で容易に変容することを示す物質的な記録である。

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